ファイナルの審査では1位に3人同点で並んだ

今回のショパンコンクールでは1位に3人が同点に並んだことが下記サイトで報じられました。審査会では最終的に予選段階での点数も考慮して順位を決めた模様です。

ネット中継がクラシックの発展をもたらす

今回の結果は日本にとっては少し残念な順位に決まりましたが、日本のクラシック音楽にとって今回のショパンコンクールは画期的な飛躍へのステップになるかも知れません。

新型コロナウィルスのお陰でコンサートのネットでのライブ中継が劇的に増え、ショパンコンクールもYoutubeと提携して予選段階からすべてライブ中継される様になりました。スポーツで言えはオリンピックに相当するコンクールですから、当然のことがやっと行われる様になったとも言えます。

そのお陰で今迄クラシック音楽に関心の無かった人達の中にクラシックファンが少なからず生まれた筈です。韓国の朝鮮王朝時代のドラマで必ず両班(貴族階級)と賤民(平民)とが出て来ます。いままで両班にしか許されなかったことが賤民にも許される様になったということに似た、革命的な第一歩を踏み出すことになるかも知れません。

私はクラシック音楽に興味の無かった人に開Sの演奏を聞いてもらうことでクラシックファンを増やすことに微々たる貢献をして来たと自負しておりますが、今回はネットと言う世界規模のスケールの力が働いており、これによって今後日本でのクラシック音楽の健全な発展につながることを期待しています。

ネット中継によって各国間の平等な応援合戦が行われる

ネット中継の普及によって今迄もう一つ無かったことが起きています。

出場者に対して出身国から応援の力が届く様になりました。コンクールの会場に居るよりインターネットの画面上を通しての方が応援の力は弱そうですが、そんなことはありません。画面上では至近距離から応援出来るからです。またインターネットの普及によって日本人の出場者に妨害の緊張波動が届く様になったと以前言いましたが、これはほとんど日本に限られた現象です。普通は出身国から強力な応援波動が送られて来ます。

過去においてはポーランド人の出場者が圧倒的に有利だったのですが、ネット中継によりそれが大分公平化されました。今後は画面上には見えない国単位の応援合戦の影響が加わることになります。日本でクラシックファンが増えて応援が多くなれば、日本人出場者に対する日本からの妨害の念も影の薄いものとなると考えられます。